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| ジャパンアグリバイオの研究員が、皆様に役立つ病虫害の情報を連載します。 |
| バックナンバーの情報につきましては、発表当時の内容をそのまま掲載しております。文中の農薬に関しましては必ず最新の登録状況をご確認ください。今まで使っていない農薬を使用する場合は、お近くの種苗専門店や農協、公共機関ともご相談ください。 |
![]() ソラマメウイルトウイルス(Broad bean wilt virus:BBWV)の発生は1960年ごろから日本で報告され、これまで全国で多くの種類の作物に発生し、被害を与えています。ピーマンに感染すると葉に黄斑や輪紋を生じ、果実にも黄色の斑入りや輪紋を生じます。ナスでは、感染葉に初め紫褐色の小斑点が現れ、その後上位葉に奇形が生じ、株が萎縮します。ソラマメでは葉に明瞭なモザイクが現れ、リンドウではえそを生じて株が萎縮します。
ペチュニアにおいても1989年にBBWVの感染が初めて報告されており、感染すると全体にウイルスが広がり、葉にラインや輪紋が生じ(写真B)、時間が経過すると葉に褐色のえそ斑や葉脈のえそ症状を生じ、生長点付近にもえそを生じて生育が悪くなってしまいます。夏季高温時にはえそ症状は消失し、モザイク症状の方が明瞭になります。 |
写真 露地で栽培中にBBWVに感染したペチュニア
●発病しやすい条件: 周囲にBBWVを保毒・感染しやすいマメ科・アカザ科・ナス科などの作物や雑草が生育し、アブラムシが発生しやすい春から秋にかけてウイルス病が発生しやすくなります。
●診断のポイント: キュウリモザイクウイルス(CMV)やタバコモザイクウイルス(TMV)によって引き起こされるモザイク病のモザイク症状はかなり明瞭ですが、時間が経過してもえそ斑やえそ輪紋などにはならず、BBWVと区別できます。
●伝染原と対策: BBWVは幅広い植物に感染するため周囲の雑草や花、野菜などが感染源となる可能性があります。感染植物に寄生し吸汁したアブラムシの飛来によってウイルスが広がります。またハサミなどを用いた管理作業でもウイルスが広がりますので注意が必要です。
●対策としては 1. ウイルス症状の認められた株を早めに抜き取り、焼却する。 2. 周辺の雑草などはこまめに除草する。 3. ハサミなどの刃物を5%第3リン酸ナトリウム溶液やブリーチなどの塩素系漂白剤でこまめに消毒して使用する。 4. シルバーテープや防虫ネットを利用してアブラムシの飛来を回避する。 5. 農薬によるアブラムシ防除。
特に栄養繁殖性の植物は、感染株の処分が遅れると被害が大きくなりやすく、注意が必要です。 (2010.7.23) |
| [ TEXT:森本正幸 ] |
写真 CMVに感染したペチュニア 今回は、春植えガーデニングの代表的な花であるペ チュニアのモザイク病について紹介いたします。ペ チュニアモザイク病はCucumber mosaic virus (CMV)やTobacco mosaic virus (TMV)などのウ イルスによって引き起こされる病気です。症状が進 むと生育が不良になり、花着きも悪くなってしまい ます。 ●発病しやすい条件 CMVは幅広い植物に感染するため、周囲の雑草や花 、野菜、果樹などが感染源となり、感染植物に寄生 し吸汁したアブラムシの飛来によってウイルスが広 がります。また、ハサミなどを用いた管理作業でも 感染が広がりますので注意が必要です。TMVも管理 作業で容易に接触伝染します。TMVは土壌中でも分 解しにくく熱にも安定性の高いウイルスであること から、感染しやすい植物を連作すると土壌伝染する 危険性が高まります。 ●診断のポイント 初期症状は新葉への軽いモザイク症状で、症状が進 行すると株全体に症状が広がります。凹凸や葉のよ じれを伴ったモザイク症状も診断ポイントです。 ●伝染原と対策: 感染植物からのアブラムシの飛来やウイルス汚染土壌が感染源になり、管理作業でもウイルスを広げてしまいます。対策としては 1.モザイク症状の認められた株を早めに抜き取り、焼却すること。 ウイルス病は治療できない病気なので、相手をよく知り予防することが肝心です。(2010年4月2日)
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| [ TEXT:森本 正幸 ] | ||||
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