
図1. こぶ病の地際と葉での病徴

図2左:こぶ病菌(黄)とキク根頭がんしゅ病菌(白)
右:こぶ病菌のPCR法による検出例
(赤矢印で示した白いバンドが陽性の印)
カスミソウでも多くの病虫害が知られていますが、それらは、斑点細菌病、疫病、ハモグリバエ類、ヨトウムシ等、同じナデシコ科のカーネーションや他の弊社取扱い植物種で発生しうる病虫害のいずれかと多くは共通点があります。その中で、カスミソウでのみ発生しうる特殊な病害として「カスミソウこぶ病」があります(図1)。
バラやキクでの根頭がんしゅ病にも似ていますが、カスミソウこぶ病は、Pantoea agglomerans pv. gypsophilae (旧称:Erwinia herbicola pv. gypsophilae)という、根頭がんしゅ病菌とは全く異なる細菌による病害で、主に苗の地際にこぶ状の組織を形成させ、生育不良や枯死を生じさせる病害です。葉や茎の切り口等地上部にもこぶを形成させることがあります。この菌は、植物の表面にいる病原性の無い菌と区別がとても難しいため、従来は検定が困難とされていました。しかし近年、この菌のユニークな病原性について遺伝子レベルでの研究が進んだ結果、PCR法という非常に感度の良い検出法が利用可能となりました。弊社ではこの検出法を利用するとともに、菌の生態や苗生産システムにあわせた独自の検定法・防除法を確立し、既にカスミソウ親株の増殖と苗生産過程での無病確保に利用し実績をあげています。
(2008年2月7日) |