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| ジャパンアグリバイオの研究員が、皆様に役立つ病虫害の情報を連載します。 |
| バックナンバーの情報につきましては、発表当時の内容をそのまま掲載しております。文中の農薬に関しましては必ず最新の登録状況をご確認ください。今まで使っていない農薬を使用する場合は、お近くの種苗専門店や農協、公共機関ともご相談ください。 |
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カーネーションにはUromyces dianthiというカビによって引き起こされるさび病とPuccinia arenariaeによる黒さび病が報告されています。両菌とも生きた細胞がなければ生育できない絶対寄生菌に分類されています。但し、絶対寄生菌とは言え、罹病植物残渣中で胞子という形で生き残ることができます。 絶対寄生菌とは、宿主となる植物を毒素などで殺さず、細胞内に吸器という器官を侵入させて養分を吸収し生育する菌類です。取り付いた植物を生かさず殺さずという微妙な関係で成り立っている、最も進化した植物病原菌と言えます。 カーネーションさび病は以前からカーネーションで問題になっていた病気でしたが、カーネーション黒さび病はナデシコ属の種間交雑で生まれたジプシー系カーネーションで近年新たに問題になっている病気です。
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写真 カーネーションさび病 A:初期症状の罹病株全体 B:葉の表面に褐色の小斑点が確認できる |
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●発病しやすい条件: 1)カーネーション黒さび病 2)カーネーションさび病
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●診断のポイント: 1)カーネーション黒さび病
2)カーネーションさび病
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●伝染源と対策: さび病菌の仲間は一般的に栽培作物以外にも寄生する植物があり、生活場所を季節によってわけています。経済的に重要ではない方の宿主は中間宿主と呼ばれています。つまりさび病、黒さび病対策は中間宿主も知っておく必要があります。
1) カーネーション黒さび病菌の中間宿主:ナデシコ科雑草 と報告されています。 黒さび病菌はまだ不明な点が多いのですが、さび病菌では発病株の残渣内で長期間生存し、これが感染源になることも確認されており、発病株の残渣処分も注意が必要となります。 黒さび病菌、さび病菌共に胞子の飛散による空気伝染で広がります。
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●対策としては
さび病、黒さび病防除のポイントをまとめると 1)無病苗の使用、2)発生初期の迅速な対応、3)栽培終了後は植物残渣処分をていねいに行い、4)発生初期に薬剤散布を併用するという事になります。さらに中間宿主となる雑草の除去を行うと完璧です。 (2011年2月25日)
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| [ TEXT:森本 正幸 ] | ||||||||||||||
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カーネーションの株全体が萎凋する病気はFusarium oxysporum f. sp. Dianthiというカビによって引き起こされる萎凋病とBurkholderia caryophylli による萎凋細菌病、Erwinia chrysanthemi pv. Dianthicola 立枯細菌病の3種類が報告されています。これらはすべて土壌中に病原菌が生き残り、それが感染源となるため土壌病害といわれる病気です。 今回紹介するFusarium. oxysporum f. sp. Dianthi という菌類による萎凋病は萎凋細菌病のように急速な病気の進展を見せず、下葉から徐々に枯れて枯死までに数か月、早くとも1か月を要します。また萎凋細菌病のように維管束に触れてもベタベタすることがない点で区別が可能です。
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写真 カーネーション萎凋病診断 |
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●発病しやすい条件: 発病しやすい温度は20-25℃と他の萎凋性病害より冷涼な温度帯です。つまり施設栽培では春や秋も注意が必要です。また極端な乾燥条件でなければ土壌水分の過不足や湿度は発病にあまり影響されません。 窒素過多で発生が多くなる傾向が見られ、北海道や長野など冷涼な地域の秋切り型栽培で発生が多い傾向がみられるので特に注意が必要です。 一度発病した圃場では、厚膜胞子などの耐久体が生き残りやすいので、再発しやすく連作障害の1つとも言われています。
診断のポイント:
注:萎凋細菌病のクラック症状は茎に長さ2-3cmの縦の裂け目ができ、数日〜数か月後にこの裂け目から白濁色〜淡褐色でゼリー状の細菌泥が出てくる症状をいいます。
●伝染原と対策: 病原菌は土壌に残った被害残渣中で、菌糸や耐久体である厚膜胞子という形で越冬し、翌年の第一次伝染源になります。感染するにはある程度の菌密度が必要で、病原菌ではない土着の菌など病原菌と競合する微生物が少ない環境では、病原菌が増殖して感染できる密度まで増殖しやすく、発病する可能性が高くなってしまいます。
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対策としては
部分消毒法として、トラペックサイド油剤を注入しビニールで被覆して消毒する方法が報告されていますが、周辺株に影響しないよう、ビニールを地中深くまで埋め込む必要があり、慎重に実施する必要があります。クロルピクリン、ガスタード、バスアミドでは周囲株に薬害が生じるため栽培中の部分消毒に使用できません。 最後に、萎凋病も含め土壌病害は一度発病すると治療することが困難です。そのため病原菌がいない、または病原菌が増えにくい環境を作る。 病原菌を持ち込まないように注意を払う。 見つけたら速やかに処分し、そこから広がらないように処理する。 この3つがポイントです。(2011年1月28日) |
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| [ TEXT:森本 正幸 ] | ||||||||||||||||
写真 カーネーション根腐病
5月の第2日曜日は母の日!といえばポットカーネーションですね。そこで生産者の方に有益な情報となるようPythium(ピシウム)菌によるカーネーション根腐病についてお話しします。
2010年4月上旬に、脱水症状を起こしたように下位葉から枯れ上がったポットカーネーションの診断依頼がありました。そのカーネーションは花茎に病原菌の痕跡は見当たらず、地際部をみると淡褐色に腐敗し、根部は根がほとんど脱落し腐敗している状況でした。
●発病しやすい条件:
●診断のポイント:
●伝染原と対策: 対策としては 2010年は2月から4月にかけて例年と比較して日照時間が少ない状況が続いています。このような状況では思わぬ病気の発生に注意が必要です。 (2010年4月30日)
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| [ TEXT:森本正幸 ] | ||||
5月の第2日曜日は母の日!ポットカーネーションをプレゼント、購入して育てる機会もあるかと思います。そこで今回はポットカーネションを育ててくださる一般の方も対象に、ハダニのお話をしたいと思います。
●発生しやすい条件: ポットカーネーションを購入すると窓辺に置くことが多いと思いますが、実は、窓辺はハダニが増えやすい環境なので注意が必要です。ハダニは乾燥ぎみで、かつ25-28度の温度を最も好みます。
●診断のポイント: 葉裏に葉緑素の抜けた白色のカスリ状被害がないか,よく観察してください。
●ハダニの生態と被害について: 植物に付くハダニはクモの仲間のハダニ科です。ダニは動物について吸血するイメージが強いですが、ハダニは人間や動物に付くダニと種が違います。ハダニは血を吸いませんが、植物の樹液を吸って、植物を弱らせる、植物ウイルスを媒介するなどの被害を与えます。25℃の温度では卵から成虫になるまで約10日と非常に短い期間で世代をくり返すので、増殖力が旺盛なのです。
A:ハダニによるかすり状の吸汁被害 B:蕾についたハダニ E:40倍で観察したシャーペン0.5mm芯
●伝染源と対策: 周辺植物・雑草が伝染源になることが多く、歩行だけでなく、風によって広がることもあります。ハダニは葉裏に多く寄生するので,薬剤散布は葉裏にも薬液が付着するように散布してください。またハダニは薬剤抵抗性が発達しやすいので,系統の異なる薬剤を交互に散布するようにしてください。農薬の中には食品でもあるデンプンを利用した環境にやさしい殺虫・殺ダニ剤もあります。デンプンが虫の気門(呼吸器官)を塞ぎ窒息させて防除しますので、薬剤抵抗性ハダニにも効果があります。でも一番のポイントは早期発見・早期防除です。(2009年4月24日) |
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| [ TEXT:森本 正幸 ] | ||||
病害を見分けることは有効な防除の元となります。今回はカーネーションの斑点性の病害について紹介します。 答えは、 ですが、各病害の特徴は以下の通りです。
●斑点細菌病 ●斑点病 ●黒点病 品種・環境により病斑の状態が違って見える場合もありますが、参考にしてみてください。 (2008年1月8日) |
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[ TEXT:縄田 治] |
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